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この記事の要点

  • AB AIは、AI映像プラットフォーム「aimotion」をリニューアルし、2026年8月24日から生成・販売・連携機能を統合した体系で提供開始した。
  • 動画生成は1本55円から、生成前に確定金額を表示し、マーケットプレイスでは販売価格の50%を制作者へ分配する。
  • 企業向け連携機能を提供し、自社サービスへAI映像生成を組み込める体制を整備している。
  • 権利保護と法令遵守を前提に、演出上必要な表現を独自基準で制限しない方針を打ち出している。

国内事例:aimotionが制作・販売・連携を統合

株式会社AB AIは2026年8月24日、AI映像プラットフォーム「aimotion」をリニューアルし、生成・販売・連携機能を統合した体系での提供を開始しました。動画生成は1本55円(税込)から利用可能になり、会員登録で150円分の無料生成クレジットが付与されます。

aimotionは3つの機能で構成されます。スタジオでは、テキスト、画像、動画、音声を参照素材として最長30秒・最大4K解像度の動画を生成でき、全エンジン・全構成の料金を生成前に1円単位で確定表示します。マーケットプレイスでは、生成作品や持ち込み作品を出品でき、税込販売価格の50%を制作者に分配します。企業向け連携機能では、自社サービスや業務システムへ動画・画像生成機能を組み込めます。

発表では、主要な汎用AI映像サービスでは利用規約上の制限により、テレビや映画で公開されている表現でも生成が拒否されるケースがあると指摘し、aimotionは日本の法令と第三者の権利を基準とし、演出上必要な表現を独自基準で制限しない方針を示しています。

海外事例:Alibaba Wan3.0が同日に30秒生成へ

同じ8月24日、Alibabaは動画生成モデル「Wan3.0」を発表しました。Wan3.0は最長30秒の動画を生成でき、従来の15秒から倍増しています。特徴的なのは、入力形式の幅広さで、テキスト、画像、音声、動画に加え、Webページ、PDF、PowerPointファイルからも動画を生成できます。

Alibabaは、Wan3.0が短編ドラマ・映画制作、マーケティング広告、観光プロモーション、ミュージックビデオ制作で実際に導入されていると説明しており、8月6日から公開ベータ版が運用されていました。正式リリースは、Alibabaが香港市場で約102億ドル(約1.5兆円)の株式発行を完了した翌日に行われ、調達資金はすべてAIインフラへ投じられるとされています。

米国では、Promise、Obsidianといったスタジオが、中国製動画生成モデルSeedance 2.5を採用し、制作コストを20〜50%削減する実写撮影との組み合わせを進めています。8月時点で、AI映像制作は実験的利用から調達項目へ移行しており、標準的なスポット広告で5,000ドル、複雑なキャンペーンでは10万ドル超の案件も報告されています。

商用制作ラインとしての論点

aimotionのリニューアルで注目すべきは、AI映像を「作れる」から「仕事として発注・納品・収益化できる」体系へ接続しようとしている点です。

従来のAI動画生成サービスは、主に個人クリエイターや試作用途を想定したサブスクリプション型が中心でした。aimotionは、1本ごとの確定料金表示、マーケットプレイスでの販売・分配、企業向け連携による業務システム統合を一つのプラットフォームに載せています。これは、制作会社、代理店、事業会社が、AI映像を既存の制作フロー、見積、納品、再利用へ組み込むための前提条件を揃える動きです。

もう一つの論点は、権利処理と表現の自由度です。発表では、実在人物の無許諾利用は禁止する一方、利用者が権利を保有または正当な許諾を得ている場合には、演出上必要な表現を独自基準で制限しないとしています。放送用CM、IP展開、ブランド動画では、誰がどの権利を持ち、どこまでAI生成を使うかを説明することが必須であり、aimotionの方針はその説明責任を利用者側に明示する設計です。

CINEMAIが制作サービスとして人が企画から関与する形を示し、PopPixsがアニメ制作ワークフローとしてモデル選択と素材管理を提供する中、aimotionは生成、販売、連携統合を前提とした商用基盤として位置づけられます。読者が今後のAI映像事例を見る際は、どの部分を自動化し、どの部分を人が判断・管理するかに加え、料金体系、権利処理、納品形式が既存の商用制作と接続できるかを見ると、実装度が分かりやすくなります。

出典